YAMATO気まぐれ日記

浅岡雄也さん、Chicago Poodleなど好きなアーティストさんについて良く語っています。

私は貝になりたい【ネタバレあり】

14日はTOHOシネマズの日で映画が1000円で
見られると言う事で映画見て来ました。
以下映画の内容に関するネタバレがあるので
内容を知りたくない方はこれ以降見ないで下さいね。






SMAPの中居君と仲間由紀恵の共演で話題になってる作品ですが
1958年にドラマ化され1959年には映画化もされた
作品なので見た事もある人がおられるかと。


僕もおぼろげながら昔にこの映画を見た事があったのをよく覚えていて
内容までははっきり覚えていなかったのですがラストで主人公が
死刑になってしまうと言う事だけは妙に覚えていました。


なのでこの作品がリメイクされると聞いて是非見たいと思ってました。
いつも映画を見に行くと途中で寝てしまう僕ですが今回は
頑張って起きてましたよ!(笑)


冒頭は戦時中の日本。
高知の漁港町で理髪店を営んでいる主人公清水豊松にある日
召集令状が届き戦争に参加する事になります。
そしてアメリカ兵が捕らえられ豊松は上官からアメリカ兵を殺すように
命じられます。
戦争とはいえ人を殺す事にためらいを感じた豊松は躊躇するのですが
「上官の命令は天皇陛下の命令と同じと思え」と言う言葉から
上官の命令に逆らえずアメリカ兵を銃剣で刺し殺そうとする所で
ひとまず話が終わります。


その後戦争は終わり再び理髪店で平凡な日々を過ごす豊松の元に
ある日MPが現れアメリカ兵を殺した罪で逮捕されてしまいます。
裁判にかけられ通訳を通じて釈明するも上官の命令には逆らえないと
言う話は理解されず実際にはアメリカ兵はすでに死んでいて自分は
狙いが外れて腕をかすめただけと言う話も信じてもらえず
刑を言い渡される。


当時の上官達が重労働と言う刑を言い渡され極刑は逃れられると
思っていたが豊松には絞首刑が言い渡される。
その後当時の司令官が自分全ての責任があるので死刑にするのは
自分だけで他の者は死刑にしないでくれと嘆願し刑に処される。


生きる希望を失っていた豊松は上官の死や同房の囚人に励まされ
やがて結ばれる講和条約に希望を見出し面会に来た妻、房江に署名を
200人集めて米大統領に嘆願すれば厳刑になる可能性があると
告げ房江は必死で署名を集めるが協力してくれる人は少ない。
それでも生まれたばかりの幼子を背負い必死で署名を集め
ついに200人の署名を集める。


その知らせを聞いた豊松はこれで絶対釈放されると信じ生まれたばかりの
我が子を抱ける日が来る事をひたすら待ち続ける。
そんなある日豊松に独房が変わると言う命令が下される。
刑が減軽されたと思い囚人達は自分の事のように喜ぶ。
そして豊松は希望に満ちた思いで裁判官の元へ行き判決が下される。
その判決は予想に反して3日後に絞首刑を行うと言う判決だった。


死刑にされた囚人は遺体はおろか骨すら家族に返されず
お墓も作ってもらえず骨は海にまかれるとの事でした。
死刑台に向かう前に豊松は家族にこう書き残す。


「せめて生まれ代わることが出来るのなら……
いいえ、お父さんは生れ代わっても、
もう人間になんかなりたくありません。
人間なんて嫌だ。牛か馬の方がいい。
……いや牛や馬ならまた人間にひどい目にあわされる。
どうしても生まれ代わらなければならないのなら……
いっそ深い海の底の貝にでも……そうだ、貝がいい
貝だったら、深い海の底の岩にへばりついているから、
何の心配もありません。兵隊にとられることもない。戦争もない。
房江や、健一のことを心配することもない。
どうしても生まれ代わらなければならないのなら、私は貝になりたい……」


顔に布を被せられて手に持ってた写真を落とす。
その写真には自分以外の家族3人が笑顔で写っていました。
そして刑が執行されました。


と、まあこんな感じの内容なのですがラストシーンで号泣しちゃいましたよ。
夫が絞首刑にされた事を知らず無事帰って来ることを信じて青空を見上げている
房江の姿を見たら涙が止まりませんでした。
悲しい映画だけど夫婦愛が感じられる良い作品だと思いましたよ。
機会があれば昔の作品も見て見たいです。